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TENA:看護師に届くクリエイティブを

事例:
スウェーデンの大手製紙メーカーであるSCAは、世界シェアNo.1の排泄ケア用品をTENAのブランド名で展開し、世界中ほとんどの国々で大きな市場シェアを握っています。

しかし、日本でのビジネスは他国のそれといささか異なっています。TENAが日本に進出したのは1990年代半ば。日本市場における同業大手で、時には競合関係にもあるユニチャームとともに、ユニ・チャーム・メンリッケ(UCM)という合弁会社を設立したのです。

TENAは優れた製品でありながらも、日本の病院・介護施設に導入されるにあたって乗り越えなければならないハードルがありました。それは、病院・施設における画一的なケアのあり方を変え、患者さんそれぞれに適した個別ケアという考え方を取り入れる必要があるためです。これは実際、どのような市場でも難しく、海外でのやり方がそのまま通用しづらい日本ではなおさらです。

2012年に実施した広告プロジェクトは、これまで以上に難度の高いものでした。私たちは、病院や施設における製品導入の意思決定プロセスを吟味することからスタートしました。より厳密に言うならば、看護部長の方々が意思決定にどう関わるかを把握しようとしたのです。看護師とのグループインタビューやフェーストゥフェースのインタビューを実施するとともに、ターゲットグループに対して複数の広告クリエイティブをテストしました。

こうした活動を通じて私たちは自信を深め、ビジュアル的に魅力があり、適切なメッセージを込めた広告クリエイティブを開発。2012年を通じて、主として看護部長をターゲットとした専門誌での広告キャンペーンをスタートしました。

この広告キャンペーンは、もちろん、SCAが日本市場で思い描く成長戦略の一部でしかありません。しかし結果として、UCMの2012年の売上高は、前年比15%近くも増加したのです。